高根英哉
Webコラム 更新日:2004年9月22日

はじめに
本気と書いて“マジ”
無責任な責任の取り方
真実は思いのまま?
正義は我にあり?

真実は思いのまま?

マイケルムーアの華氏911が予想以上にヒットしている。
ブッシュ政権を痛烈に批判したこの映画はブッシュの行動記録とその背景を、
一つの『思惑』に従って繋ぎ合わせたというもので、
観客は見事にその『思惑』に踊らされている。

事実を伝えるというのは実に難しいものだと思う。
どうしてもデータのみを伝えると薄っぺらなものになる。
かと言って、自分の感情を加味させると事実とは異なる印象を与える。
事実なんて嘘をつかなくても、いかようにも伝えることができるということだ。

この夏に問題になった三菱自動車の不祥事でも同じことを感じた。
連日、テレビや新聞で三菱自動車の不祥事を報道していたときの話だ。
ある報道番組で、炎上事故を起こした三菱製大型トラックの運転手に
インタビューをしていた。
どれだけ損害が大きくて、どれだけ三菱自動車に憤りを感じているかを
聞き出そうとするインタビュアー。
そして、不安そうに呼応する運転手。
しかし、その事故が三菱自動車の欠陥によるものかどうかには
一切触れていない。
さらに、最後にインタビュアーは「この手の三菱関連事故はこの1年で
3件も発生しています」と言って終わる始末。
この1年間で大型トラックの炎上事故ってどれくらい発生しているのか?
そのうち、三菱トラックの占める割合はどれくらいなのか?
もっと正確に言うならば全体の占有率に比較してどうなのかを伝えないと
真実はわからない。
原因も何も報道せず、この1年間での三菱自動車の炎上事故件数だけを
告げて締めくくるこの報道姿勢にはある『意志』を感じる。

マスコミは意志を持って報道する。
我々も意志を持って報道を吟味しないといけないのだろう。